【購入】サンデンホールディングス(6444)の株を購入してみました。〜事業再生ADR、カーエアコン〜
米国大統領のドナルド・トランプ氏が、新型コロナウイルスに感染したという速報を受け、すぐに日経平均株価を確認したところ、200円近く下がっておりました。
この下落に乗じて、何か株でも買ってみよう!と思って、選んだ結果が「サンデンホールディングス(6444)」でした。
購入した目的は、株価におけるゴールデンクロスとデッドクロスというものの効果を体験するためです。
今回購入したこちらの銘柄について少しまとめてみます。

サンデンホールディングスは、群馬県伊勢崎に本社を構える「グンマー企業」です。なお、細かな仕分けはわかりませんが、都内にも本社機能はあります。
事業内容は、空調用コンプレッサーの製造販売がメインであり、セグメント(個別事業)は、
このため、現在は「自動車機器事業」一本に絞られています。
もうちょっと簡単な言い方をすれば、「自動車のエアコン」を製造・販売していると認識して頂ければ結構です。
サンデンの他には、国内ですと「デンソー」や「マレリ」といった企業がカーエアコンを手掛けています。
さて、国内のカーエアコンのシェアはどうなっているのかという点についてですが、2020年3月期の事業報告書の売上高によると、
デンソー・・・12,806億円
サンデン・・・ 1,538億円
という状況であり、トヨタ自動車に直結している「デンソー」の一人勝ちという状態です。
これら以外の企業もありますので、カーエアコンの国内シェアで言えば、サンデンは数パーセントにとどまっています。
なお、マレリは非上場企業であること、ケーヒンは空調事業を中国企業に譲渡したことから、比較対象に入れていません。
また、デンソーがトヨタ自動車に直結しているように、子会社や系列会社という関連で、
日産自動車 → マレリ
本田技研 → ケーヒン
という関係になっていますが、
同じ群馬県内でも
SUBARU → サンデン
という関係ではないようです。
<株価の推移>
<決算履歴>
過去5年間のチャートでは、3年前の2017年11月に最高価格2580円をマークしたものの、その後は決算履歴に見られる損失のとおり、下降トレンドを辿っていき、現在は300円程度に収まっています。
2018年以降からは、売上額の低下が見られますが、これは外国での製品販売が上手くいっていないことによるものです。
特に、米国の中東制裁や英国のEU離脱に伴う経営環境の変化、メインの販売先となっていた欧州ではエアーコンプレッサーに対する環境規制が新たに施行されたことが、大きな不安定要素になったのではないかと言われています。
また、売上の減少とともに、中東に所在する関連会社に対する売上債権等について貸倒引当金繰入額(特別損失)を計上したことや構造改革費用の計上等も全体的な損失に繋がっているという状況です。
なお、2020年3月期には、純利益が約23億円となっていますが、これは「流通システム事業」を譲渡したことにより、「特別利益 (関係会社株式売却益) 約240億円」が計上されたことによるものであり、好材料にはなっていません。
さらに、これらに加え、新型コロナウイルスの影響により、2021年3月期第1四半期の決算報告では、売上高が前年の1/3程度の約209億円になりました。
現在は、上記の状況を鑑みて、今年の7月に事業再生ADR(Alternative Dispute Resolution)手続きを実施し、関係金融機関との協議のもと事業再生計画案を作成しているところです。
事業再生ADRとは、民事再生法等に基づく裁判所の法的な手続きによる紛争解決の手続きを使わずに、当事者間の話し合いで解決する手続きの事で、裁判と違って「事業の一時停止による資金流出の防止」や「迅速性」が図られるようです。
グンマー企業という点が購入の決め手でしたが、練習がてらという軽い気持ちもありました。

さてさて、スイングトレードとは、上図のとおり、「株価が上がっていきそうな時に購入し、下がっていきそうな時に売却する」という誰もが知っている基本手法ですが、「買いシグナル」と「売りシグナル」をどのように見分けるかがポイントです。
某マンガによるとこの見分け方としては、移動平均線(25)が移動平均線(75)を越えた時を「買い」、その逆になった時を「売り」とするものらしいです。


これら2つの移動平均線が「買い」の時に交差することを「ゴールデンクロス」、売りの時に交差することを「デッドクロス」と言うらしいですよ。ゴールデンとか、デッドとかはあまり使いたくない言葉ですけども、株式投資初心者が覚えるべき技(テクニック)の1つとのことです。
ちなみに最近のサンデンのチャートを見てみると、9月29日にゴールデンクロスを迎えたようです。
ピンクが75日線で、パープルが25日線です。

チャートが2日後になると、クロスしてそうなのが何となくわかったので、購入したタイミングが10月2日になった次第です。
特に好材料があるわけではありませんが、クロスしたタイミングと底値レベルにきているという「勘」で購入したかたちになりました。

そこで、サンデンが策定した『5カ年中期経営計画(「SCOPE2023」)』では、最新の生産性向上への取組みとして、「生産ラインの自動化によるコスト削減」や「loT・AI技術によるろう付け工程の最適化」に加えて、新たに市場が拡大しつつある電気自動車用のシステム開発を進めているとのことです。
1つ目の生産性向上対策は、何となく生産コスト削減に効果がありそうな気もします、早目に八斗島事業所以外にも展開してもらいたいですね。
2つ目のシステムは、日本電産と共同開発している「統合熱マネジメントシステム」というもので、電気自動車内で発生した熱を再利用して、航続距離や乗り心地の向上をさせるという商品になるとのことですが、全容がわからないので現時点で何とも言えません。
ただ、フランスなどの欧州数カ国では、数十年後に「化石自動車の販売禁止」がトレンドであり、サンデンのメインの取引先が欧州であることから、電気自動車がガソリン車以上のスペックを出すために熱管理がシビアな課題なのであれば、これの成功は多大な利益を生むはずです。
どれぐらいの効果があるのか、プジョーなどの自動車メーカの反応を見たいところですね。
さてさて、今後のサンデンの株価についてですが、何もなければ、9月29日の「買いシグナル」を起点に2020年11月上旬に予定されている第2四半期決算発表までは、緩やかに上昇していくはず?です。
いや、ただ、そうなることを祈るばかりです(震え声)。
この記事に直接関係ありませんが、新型コロナウイルスの影響によって、グンマーの2大自動車部品メーカであるサンデンとミツバが経営難になってしまったのは非常に残念です。
(2020.10.21 追記)
サンデンの株を購入してから約3週間弱経過しましたので、改めてチャートを見てみました。

なんと、現在までの約3週の間に含み損は出ませんでした。
しかも、10/21には、原因不明の株価高騰スパイクが立ち上がりました。
何となく上昇傾向が見られますので、もう少し保持してみようと思います。
株価が2倍近くになった時には、100株売却するつもりです(果たして2倍になるかは正直見通せていません。。)。
〜Fin〜
この下落に乗じて、何か株でも買ってみよう!と思って、選んだ結果が「サンデンホールディングス(6444)」でした。
購入した目的は、株価におけるゴールデンクロスとデッドクロスというものの効果を体験するためです。
今回購入したこちらの銘柄について少しまとめてみます。
●サンデンホールディングス(6444)のまとめ●
1.サンデンホールディングスの概要

サンデンホールディングスは、群馬県伊勢崎に本社を構える「グンマー企業」です。なお、細かな仕分けはわかりませんが、都内にも本社機能はあります。
事業内容は、空調用コンプレッサーの製造販売がメインであり、セグメント(個別事業)は、
- 自動車機器事業
- 流通システム事業
このため、現在は「自動車機器事業」一本に絞られています。
もうちょっと簡単な言い方をすれば、「自動車のエアコン」を製造・販売していると認識して頂ければ結構です。
サンデンの他には、国内ですと「デンソー」や「マレリ」といった企業がカーエアコンを手掛けています。
さて、国内のカーエアコンのシェアはどうなっているのかという点についてですが、2020年3月期の事業報告書の売上高によると、
デンソー・・・12,806億円
サンデン・・・ 1,538億円
という状況であり、トヨタ自動車に直結している「デンソー」の一人勝ちという状態です。
これら以外の企業もありますので、カーエアコンの国内シェアで言えば、サンデンは数パーセントにとどまっています。
なお、マレリは非上場企業であること、ケーヒンは空調事業を中国企業に譲渡したことから、比較対象に入れていません。
また、デンソーがトヨタ自動車に直結しているように、子会社や系列会社という関連で、
日産自動車 → マレリ
本田技研 → ケーヒン
という関係になっていますが、
同じ群馬県内でも
SUBARU → サンデン
という関係ではないようです。
2.サンデンホールディングスの株価の推移等
次に、ここ数年の株価状況と決算履歴を見ていきたいと思います。<株価の推移>

<決算履歴>

過去5年間のチャートでは、3年前の2017年11月に最高価格2580円をマークしたものの、その後は決算履歴に見られる損失のとおり、下降トレンドを辿っていき、現在は300円程度に収まっています。
2018年以降からは、売上額の低下が見られますが、これは外国での製品販売が上手くいっていないことによるものです。
特に、米国の中東制裁や英国のEU離脱に伴う経営環境の変化、メインの販売先となっていた欧州ではエアーコンプレッサーに対する環境規制が新たに施行されたことが、大きな不安定要素になったのではないかと言われています。
また、売上の減少とともに、中東に所在する関連会社に対する売上債権等について貸倒引当金繰入額(特別損失)を計上したことや構造改革費用の計上等も全体的な損失に繋がっているという状況です。
なお、2020年3月期には、純利益が約23億円となっていますが、これは「流通システム事業」を譲渡したことにより、「特別利益 (関係会社株式売却益) 約240億円」が計上されたことによるものであり、好材料にはなっていません。
さらに、これらに加え、新型コロナウイルスの影響により、2021年3月期第1四半期の決算報告では、売上高が前年の1/3程度の約209億円になりました。
現在は、上記の状況を鑑みて、今年の7月に事業再生ADR(Alternative Dispute Resolution)手続きを実施し、関係金融機関との協議のもと事業再生計画案を作成しているところです。
事業再生ADRとは、民事再生法等に基づく裁判所の法的な手続きによる紛争解決の手続きを使わずに、当事者間の話し合いで解決する手続きの事で、裁判と違って「事業の一時停止による資金流出の防止」や「迅速性」が図られるようです。
3.株式購入の決め手
あまりに手元の資金が少ないので、数日や数週単位で取引する「スイングトレード」でどれほど稼げそうかを試してみようと思っていたところ、「買いシグナル」がサンデンから出てきていることに気付きました。グンマー企業という点が購入の決め手でしたが、練習がてらという軽い気持ちもありました。

さてさて、スイングトレードとは、上図のとおり、「株価が上がっていきそうな時に購入し、下がっていきそうな時に売却する」という誰もが知っている基本手法ですが、「買いシグナル」と「売りシグナル」をどのように見分けるかがポイントです。
某マンガによるとこの見分け方としては、移動平均線(25)が移動平均線(75)を越えた時を「買い」、その逆になった時を「売り」とするものらしいです。
これら2つの移動平均線が「買い」の時に交差することを「ゴールデンクロス」、売りの時に交差することを「デッドクロス」と言うらしいですよ。ゴールデンとか、デッドとかはあまり使いたくない言葉ですけども、株式投資初心者が覚えるべき技(テクニック)の1つとのことです。
ちなみに最近のサンデンのチャートを見てみると、9月29日にゴールデンクロスを迎えたようです。
ピンクが75日線で、パープルが25日線です。

チャートが2日後になると、クロスしてそうなのが何となくわかったので、購入したタイミングが10月2日になった次第です。
特に好材料があるわけではありませんが、クロスしたタイミングと底値レベルにきているという「勘」で購入したかたちになりました。
4.サンデンホールディングスの今後は如何に?
今後利益を出していくためには、売上原価や販管費の低減に加えて、他社と比較して好材料となる部分を見つける必要性があります。
そこで、サンデンが策定した『5カ年中期経営計画(「SCOPE2023」)』では、最新の生産性向上への取組みとして、「生産ラインの自動化によるコスト削減」や「loT・AI技術によるろう付け工程の最適化」に加えて、新たに市場が拡大しつつある電気自動車用のシステム開発を進めているとのことです。
1つ目の生産性向上対策は、何となく生産コスト削減に効果がありそうな気もします、早目に八斗島事業所以外にも展開してもらいたいですね。
2つ目のシステムは、日本電産と共同開発している「統合熱マネジメントシステム」というもので、電気自動車内で発生した熱を再利用して、航続距離や乗り心地の向上をさせるという商品になるとのことですが、全容がわからないので現時点で何とも言えません。
ただ、フランスなどの欧州数カ国では、数十年後に「化石自動車の販売禁止」がトレンドであり、サンデンのメインの取引先が欧州であることから、電気自動車がガソリン車以上のスペックを出すために熱管理がシビアな課題なのであれば、これの成功は多大な利益を生むはずです。
どれぐらいの効果があるのか、プジョーなどの自動車メーカの反応を見たいところですね。
さてさて、今後のサンデンの株価についてですが、何もなければ、9月29日の「買いシグナル」を起点に2020年11月上旬に予定されている第2四半期決算発表までは、緩やかに上昇していくはず?です。
いや、ただ、そうなることを祈るばかりです(震え声)。
この記事に直接関係ありませんが、新型コロナウイルスの影響によって、グンマーの2大自動車部品メーカであるサンデンとミツバが経営難になってしまったのは非常に残念です。
(2020.10.21 追記)
サンデンの株を購入してから約3週間弱経過しましたので、改めてチャートを見てみました。

なんと、現在までの約3週の間に含み損は出ませんでした。
しかも、10/21には、原因不明の株価高騰スパイクが立ち上がりました。
何となく上昇傾向が見られますので、もう少し保持してみようと思います。
株価が2倍近くになった時には、100株売却するつもりです(果たして2倍になるかは正直見通せていません。。)。
〜Fin〜
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